NPO Kyushu

特定非営利活動法人 九州海外協力協会

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エッセイ2

「試行」からの「思考アップデート」

2018.10.10


 

情報通信技術の革新により、世界中の情報が瞬時に手に入る世の中になりました。この技術革新によって、私たちの生活は便利で快適になって来たことは間違いありません。しかし、それ故に、社会の変化のスピードは加速度的に速くなり、私たちが学んできた知識や身につけた技術の大半は、瞬く間に陳腐化していくことを覚悟する必要があります。そんな現代社会において、「新たな価値を生み出す」ためには、社会環境に応じた「思考(考え方)のアップデート」が不可欠であると考えます。私自身も半世紀以上生きて来て、思考回路が老朽化し、アップデートどころか現状維持もままならないと危機感を抱いておりますが、私のことはさておき、どうすれば私たちの「思考(Way of Thinking)」はアップデートされるのでしょうか?

結論から申し上げますと、とにかく「試行(Trial)」することだと私は考えています。「試行と思考」。単なるこじつけだと笑われそうですが、少し説明します。「試行」すると、必ずフィードバックを得ることができます。例えば、魚釣りをしていて、なかなか釣れないとします。釣果を上げたいと思えば、「場所を移す」、「餌を変える」、「針の大きさを変える」、「深さを変える」等、いろんな「試行」ができるわけです。そして、そのフィードバックを得て、組み合わせを変えながら、また新たな「試行」を繰り返すことになります。特に期待通りの結果が出なかったとき、要するに失敗(Errorだった場合には、当初の行動を修正(Modificationする機会となり、新たな「試行」へとつながっていきます。まさにその繰り返しによる経験の蓄積が「思考」のアップデートなのだと考えます。一方、試行をしなければ、何のフィードバックもありませんし、修正もなく停滞し、いわゆる「思考停止」状態に陥ることになります。「思考」という頭の中で起こっていることも、「試行」という行動が無ければ本質的な変化は起きないというのが私の持論です。

実は、同様のことを青年海外協力隊員の活動現場でも感じていました。試行(Trial)、失敗(Error)、修正(Modification)のサイクルを回せるか回せないかで、活動内容に顕著な差が現れます。特に「試行」の前で止まっている隊員をよく見受けますが、「待ちの姿勢」「失敗や反発への過剰な恐れ」「完璧主義的な考え」等が邪魔をすることが多いです。逆に「積極的な姿勢」「失敗や反発を恐れない勇気」「楽観的な考え」があれば、容易に「試行」が起こり、サイクルが回りだして「思考」もアップデートされていきます。

自己啓発本の受け売りのようになってしまいましたが、この紙面を借りて自分に言い聞かせている次第です。(馬田)

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